中国不動産価格の行方
中国の不動産価格についてのニューヨークタイムズ記事です。
中国政府は固定資産税の導入を検討しているものの、適用時期や範囲はまだまだ未定のようです。
また、その効果が、どのように現れるかもまだわかりません。不動産価格が落ち着けばこれに投資する人はいなくなる、一方で投資ではなく、まだまだ住むためにマンションを必要としている層がおり、需要は底堅いという意見もあります。
筆者は中国の不動産の中でも、マンションについてはまだまだ相当実需があると考えています。というのは、この記事にもあるのですが、中国の若者は結婚前に家を買わなければならないという習慣があり、筆者の周りの中国人もほぼ例外なく、結婚前にマンションを買っています。
中には共働きを前提に35年ローンを組むカップルもおり、“我为了银行上班(私は銀行のために働いています)”なんて自嘲気味に話す人もいます。しかし、それでもマンションを変えるのはまだいい方で、価格が高騰を続けるなか、大都市では郊外のマンションですら手が届かないケースもあります。
例えばトヨタの広州工場もある、広東省広州市郊外では、2009年頃には3000元/㎡程度だったのが、最近では10,000元/㎡を超えており、価格の高騰はものすごい勢いです。
もしマンション価格が落ち着けば、実際に住む家を必要としている人が、マンションを買うことになるのではないかと考えています。
習近平国家主席は、“房子是用来住的,不是用来炒的。(住宅は住むためのもので、売買の為のものではない)”と言っていますが、今後政策がどのように変わっていくのか、注目したいと思います。
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